東京慈恵会医科大学附属病院 脳神経外科Department of Neurosurgery Jikei University School of Medicine

〒105-8471
東京都港区西新橋3-19-18
TEL:03-3433-1111
FAX:03-3459-6412
nougeka@jikei.ac.jp

脊椎脊髄外科

脊椎・脊髄センター

脊椎脊髄疾患においては、当院整形外科、ペインクリニックと合同で「脊椎・脊髄センター」として、
患者さんの診療にあたっております。週1回のカンファレンスや合同手術などを行いながら、
協力し合って、最適な医療を提供できるように努めております。

脊椎・脊髄センター http://www.jikei.ac.jp/hospital/honin/sinryo/38.html

脊髄空洞症

阿部名誉教授が専門として治療にあたっていた頃から累積で730件を超える
脊髄空洞症に対する外科治療の経験があります。これは単一施設としては世界有数の治療件数です。

ハイブリッド手術室

慈恵医大の手術室には血管撮影装置を組み込んだハイブリッド手術室が完備されています。
クォリティの高いレントゲン画像や、手術中にCT画像を撮影することができ、
さらにこれらの画像を利用してリアルタイムのナビゲーション手術を行うことができます。
脊椎脊髄手術においてもこの手術室を利用して、より安全で確実な手術を行うように努めております。

低侵襲・内視鏡手術

従来の手術と比べて、患者さんへの侵襲が少なくなるように、日々努めております。
頚椎前方固定術用のケージや頚椎椎弓形成術用のインプラントを開発し、
より精度の高い安全な治療方法を探求しております。
また、ハイブリッド手術室を利用して脊椎固定術を行うことで、より小さい傷で、
より確実に骨にスクリューを挿入したり、神経内視鏡を用いて椎間板ヘルニアなどの手術を行うことで、
正常組織へのダメージをより少なくしたりできるように、努力しております。

キアリ奇形・脊髄空洞症

脊髄の中に髄液という液体が貯留し、脊髄を内側から壊してしまう病気です。それにより手や足、体幹の痛みや痺れ、運動障害が起こります。
この病気の多くはキアリ奇形と呼ばれる先天的奇形によって生じます。キアリ奇形とは、脳の一つである小脳の一番下の部分(小脳扁桃)が頭蓋内から脊髄の方まで落っこちてしまった状態です。それにより、頭と脊椎の境界である大孔において、髄液の流れがせき止められ脊髄内に髄液が貯留していってしまいます。
その他、脊髄損傷や髄膜炎などの脊髄が周囲の組織と癒着を起こしてしまうような病気や、脊髄腫瘍などによって生じることもあります。

症状

脊髄空洞症の症状としては、壊された脊髄の部位に応じて、手や体幹、足の症状が出現します。痛みやしびれ、温痛覚低下、運動麻痺などの症状が生じます。くしゃみや咳などにより痛みが誘発されることも特徴的です。また、小児例では側弯症で発見されることも、しばしばございます。
キアリ奇形の症状としては頭痛が多く、特にくしゃみや咳により誘発される頭痛(咳嗽時頭痛)が特徴的です。大笑いしたり、いきんだりした時に頭痛が生じるとおっしゃる方もいらっしゃいます。
また、小脳や脳幹の症状として、眼振、複視(物が二重に見える)、バランスが取れずにまっすぐ歩けない、などの症状が生じることもあります。

治療

現在のところ、有効な治療は手術しかありません。

大孔減圧術

キアリ奇形が原因の場合は、手術により大孔部における髄液の流れを改善させることが目的となります。
後頭骨をけずり、硬膜という脳を包む膜を切開し、ゴアテックス®︎と呼ばれる人工硬膜でパッチを当てることで、髄液が流れるスペースを広げます。
必要に応じて、小脳扁桃の一部を切除したり、髄液の流れを確保するためのチューブを留置したりする必要があります。

シャント術

原因がキアリ奇形以外の場合の脊髄空洞症や、何らかの理由により大孔減圧術を行うことができない場合には、チューブにより髄液の流れを確保するシャント術と呼ばれる手術を行います。
シャント術としては、空洞内から周囲のスペースに髄液を流す空洞−クモ膜下腔シャント術や、癒着した脊髄の上下をつなげるようにチューブを留置するクモ膜下腔−クモ膜下腔シャント術などがあります。

これら手術の第一の目的は、髄液の流れの改善であり、流れが悪いことによる症状であれば改善が得られます。くしゃみや咳をした時などの頭痛や手足の痛みは改善が得られる可能性が高いです。眼振や複視、まっすぐ歩けないという症状も時間はかかりますが、少しずつ改善していくことが多いです。
しかし、感覚障害や長年にわたる痛みやしびれ、運動麻痺などに関しては、脊髄が傷ついてしまったことによる症状であり、手術を行っても残ってしまうことがしばしばです。 適切な診断を行い、適切な治療を選択することが大切となります。

脊髄空洞症・キアリ奇形に対する当院の治療

阿部名誉教授が専門として治療にあたっていた頃から累積で730件を超える脊髄空洞症に対する外科治療の経験があります。これは単一施設としては世界有数の治療件数です。しかし、当院で手術をさせていただいても残念ながら再発し、再手術が必要になることもございます。
当院で初回手術を行った患者さんの再発率は約7.8%で、特に15歳未満の患者さんでは20.6%と高くなります。再発の原因としては様々ですが、初回手術での減圧が不十分だった場合、人工硬膜の外側に肉芽組織などが形成されてその圧迫により髄液の流れが悪くなる場合、硬膜の中に癒着を起こす場合などが挙げられます。
脊髄空洞症やキアリ奇形と言っても、患者さんによって病態は様々ですので、しっかり患者さんとお話をしながら治療にあたっていきたいと考えております。


術前頚椎MRI

術後頚椎MRI

術後頭部CT



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変形性頚椎症

脳からの指令を手足に送る神経の束である脊髄が、頚椎で圧迫されてしまう状態です。頚椎などの脊椎は脊柱管という通り道があり、その中に脊髄が通るのですが、加齢性変化などにより椎間板が膨隆したり、骨のトゲ(骨棘)ができたり、靭帯が肥厚したりすることによって、脊柱管が狭くなり、脊髄を圧迫するようになります。圧迫がひどくなると、手術により脊柱管を広げることが必要となります。

症状

脊髄が圧迫されることにより、以下のような症状が起こります。

髄節症状

脊髄が圧迫されることにより、手のしびれやぎこちなさが生じます。徐々にしびれの範囲が広がる、箸やペンがうまく使えなくなる、ボタンをかけたりすることが上手にできなくなる、などという症状が進行する場合には手術が必要になることがあります。

索路症状

脊髄の圧迫により、下肢にも症状が出ることがあります。足先がしびれるだけでなく、歩くことが不安定になることがあります。階段の昇り降りに手すりが必要、平地を歩くのにも杖が必要、転びやすい、という症状も頚椎症の可能性があります。

神経根症状

脊髄からは神経根という枝が出ておりますが、これが圧迫を受けると、その神経根の部位に沿った鋭い痛みが生じたり、筋肉の萎縮を伴う筋力低下が生じたりします。椎間板ヘルニアや骨棘が原因となることが多いです。

その他、頚部痛や肩が凝りやすいなどといった症状が起こることもあります。

治療

手のしびれが軽度であったり、一時的であったりする場合は、マッサージや頚椎カラー、内服治療などで軽快することも多いですが、手のぎこちなさや歩行障害などを自覚するようになった場合は、手術が必要となります。
どのようにして脊髄が圧迫されているかによって、頚椎の前から手術するか、後ろから手術するかを選択いたします。

頚椎前方除圧固定術

代表的な頚椎の前方からの手術方法です。
喉の横に4cmくらいの皮膚切開を行い、気管や食道、頚動脈を分けて頚椎の前方に到達します。そこから椎間板や骨棘を取り除き、ケージと呼ばれるスペーサーを留置して脊髄や神経根の圧迫を解除します。


術前頚椎CT

術前頚椎MRI

術前頚椎MRI



術後頚椎CT

術後頚椎MRI

術後頚椎MRI


頚椎椎弓形成術

代表的な頚椎の後方からの手術方法です。
首の後ろから皮膚切開を行い、なるべく傷つけないようにしながら筋肉を剥離します。その後、背骨の屋根である椎弓を一部削って持ち上げることで脊柱管を広げ、脊髄の除圧を図ります。


術前頚椎MRI

術前頚椎CT

術前頚椎CT



術後頚椎MRI

術後頚椎CT

術後頚椎CT


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腰部脊柱管狭窄症

腰椎の脊柱管が狭くなり、その中を通る神経(馬尾神経)が圧迫されて下肢のしびれなどが生じる病気です。狭くなる原因は黄色靱帯という脊柱管の内側に付着する靱帯の肥厚や、椎間板の膨隆、骨のトゲ(骨棘)の形成などがあります。脊椎がグラグラになってしまうこと(すべり症)で生じることもあります。

症状

典型的な症状や間欠性跛行という症状です。これは長い時間立ったり歩いたりしていると、臀部から太ももの後面、ふくらはぎのあたりが重くしびれて来て、座って休むと改善するという症状です。
腰を伸ばすと黄色靭帯による馬神経の圧迫が強くなって症状が強くなり、腰を曲げると圧迫が軽くなるため症状が改善します。
腰椎のどこが狭いかによって、太ももの外側が痛い、下腿の外側が痛い、足の裏が痛いなど、痛みの場所が違うこともありますし、場合によっては排尿障害などが生じることがあります。
腰がグラグラしている場合には腰痛を生じることも多いです。

治療

まずは内服加療や理学療法などを行いますが、それでも症状の改善が得られない場合は手術にて脊柱管を広げます。椎弓を削り、ぶ厚く肥厚した黄色靭帯を取り除くことで馬尾神経の除圧を測ります。

腰椎部分椎弓切除術



術前頚椎MRI



術後腰椎MRI

腰椎後方固定術

腰がぐらぐらするような不安定性を伴う場合や、腰椎変性分離症や腰椎変性すべり症という背骨のズレを合併している場合などでは、上記の椎弓切除術だけではなく、スクリューなどで腰椎を固定する手術が必要になることがあります。
当院では手術室内に血管撮影装置が組み込まれている部屋(ハイブリッド手術室)があり、固定術が必要な場合には、この手術室で術中レントゲン透視を行ったり、術中ナビゲーションを行ったりしながら手術を行います。
また、傷を小さくしたり、筋肉や骨などの正常組織をなるべく温存させたりするような低侵襲手術も心がけております。



術前腰椎MRI

術後腰椎MRI



術後腰椎Xp


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腰椎椎間板ヘルニア

椎体と椎体の間のクッションである椎間板が何かの拍子に飛び出てしまい、それが神経を圧迫することで、腰痛や下肢の痛みを生じる病気です。

治療

飛び出した椎間板は時間経過とともに元に戻ることも多く、まずは内服加療を行います。しかし、痛みが強くて内服加療ではコントロールできなかったり、筋力低下まで生じたりする場合には手術を行います。
手術では椎弓を一部削り、その後に飛び出た椎間板を摘出して神経への圧迫を解除します。
最近では当院で内視鏡を用いたヘルニア摘出術も行なっておりますので、なるべく低侵襲な手術を心がけております。


術前腰椎MRI

術後腰椎MRI



内視鏡下椎間板摘出術の術中所見
青色に着色した椎間板を摘出しています

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脊椎脊髄腫瘍

脊椎や脊髄およびその周囲の組織にできる腫瘍で、腫瘍が発生する部位によって硬膜外腫瘍、硬膜内髄外腫瘍、硬膜内髄内腫瘍の3つに分けられます。症状は手足のしびれや痛み、感覚障害、運動麻痺など様々で、腫瘍が脊髄のどこにできるかによって異なります。また、治療方法も腫瘍の種類によって異なり、手術だけでなく化学療法や放射線療法も必要となる腫瘍もございます。
以下にそれぞれの代表的な腫瘍をご紹介します。

硬膜外腫瘍

・転移性脊椎腫瘍
硬膜外腫瘍のほとんどが転移性脊椎腫瘍です。いわゆる癌が脊椎に転移したものです。原発巣としては肺癌や乳癌、前立腺癌、甲状腺癌、腎細胞癌などの頻度が高いです。 原発巣に対する画像検査でもともと見つかっている場合だけでなく、脊椎が病的な骨折をおこし、突然の背部痛や四肢麻痺を発症して見つかる場合もあります。 治療方法は原発巣の種類や患者さんの全身状態などに応じて検討いたします。運動麻痺が急速に進行する場合には緊急手術が必要なることもあります。腫瘍が脊椎を壊していることが多く、腫瘍の摘出だけでなく固定術を加える場合もあります。また、放射線療法や化学療法で治療する場合もあります。


 

術前腰椎MRI

 



術後腰椎MRI



馬尾腫瘍の術中所見(イメージ)

・髄膜腫
神経鞘腫に次いで多い硬膜内髄外腫瘍で、硬膜という脊髄を覆う膜から発生します。脊髄を外側から圧迫し、圧迫が強くなると四肢のしびれや痛み、運動麻痺などを生じるようになります。その場合は治療が必要で、やはり手術が基本です。ほとんどが良性腫瘍ですが、一部には悪性のタイプも存在し、その場合は早期に再発や転移を起こすことがあり、放射線治療などを加える必要もあります。


 

術前頚椎MRI

 



術後頚椎MRI



髄膜腫の術中所見(イメージ)

硬膜内髄内腫瘍

・上衣腫
脊髄の内部にある上衣細胞から発生する腫瘍で、脊髄の中心にできることが多いです。髄内腫瘍の中ではもっとも多く、脊髄空洞症などを伴うこともあります。基本的には悪性腫瘍ですが、手術により全摘出することができれば生命予後は比較的良好です。しかしながら、再発や転移を起こすこともあるため、手術後も注意して経過観察する必要があります。 治療は手術が基本ですが、腫瘍を摘出するためには脊髄を切開する必要があるため、必ず手足の感覚障害や運動麻痺が生じます。特に運動麻痺を生じることを最小限にするために、術中モニタリングを行い、手術中に手足が動くかどうかを確認しながら腫瘍の摘出を行います。


術前胸椎MRI



術後胸椎MRI


・星細胞腫
脊髄を形成する星細胞という細胞から発生する腫瘍で、基本的に悪性腫瘍です。周りの組織へ浸潤性に発育するため周囲との境界が不明瞭なことが多く、手術による全摘出が困難な場合もしばしばあります。また悪性度の高い場合には、手術に化学療法や放射線療法を追加する場合もあります。

・血管芽腫
血管性の構造物から発生した良性腫瘍で、孤発例が多いですが、von Hippel-Lindau病の部分症として発生することもあります。治療の原則は手術であり、良性腫瘍であるため腫瘍と周囲の脊髄との境界は比較的明瞭ですが、腫瘍から出血をすることが多く、注意して摘出する必要があります。 脊髄空洞症を併発することも多いです。


脊髄横断面のイメージ
髄内腫瘍の場合、その腫瘍にもっとも近いところから脊髄内に進入する必要があり、その近くの神経路が損傷され感覚障害や運動麻痺が生じます


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脊髄血管障害

脊髄周囲の血管に生じる奇形で、脊髄硬膜動静脈瘻や脊髄動静脈奇形などがあります。
正常の場合、脊髄への血流は動脈から毛細血管を介して脊髄に運ばれ、それがさらに毛細血管を介して静脈に流れていきます。脊髄硬膜動静瘻ではこの動脈と静脈が毛細血管を介さずに吻合(シャント)してしまっている状態で、動脈の血流が直接静脈に流れていきます。そうすると、脊髄の正常な静脈還流が障害され、脊髄が浮腫を起こしたり、圧が高くなった静脈が破綻して出血を起こしたりします。
脊髄動静脈奇形では、生まれつき脊髄内にナイダスと呼ばれる血管奇形ができており、ここに勢いよく動脈が流れ込みます。そのため、やはり脊髄の浮腫を起こしたり、破綻した血管からの出血を起こしたりします。
また、正常な血管からも出血することがあります。例えば硬膜外に存在する静脈が破綻して出血すると、脊髄硬膜外血腫を呈し脊髄を圧迫します。

症状

脊髄の浮腫により、四肢の感覚障害や運動麻痺が生じ、それが徐々に増悪していきます。脊髄硬膜外血腫など、出血を起こした場合には突然の痛みやそれに続発する運動麻痺を呈します。排尿や排便が困難となる膀胱直腸障害を生じることもあります。

診断

脊髄硬膜外血腫ではMRIで診断がつくことが多いです。しかしながら最初脳梗塞と診断されることも多く、注意深い身体診察で脊髄血管障害を疑い、脊椎のMRIを撮影する必要があります。
脊髄硬膜動静脈瘻や脊髄動静脈奇形はMRIだけでなく、血管撮影術が必要になることもあります。脊髄の血管奇形は比較的稀な疾患で、しっかり診断をつけるためには丁寧な血管撮影が必要です。我々の施設では、脳血管内治療部と協力し、最新の血管撮影装置で検査を行います。

治療

脊髄硬膜外血腫で重篤な運動麻痺を呈する場合、緊急で手術を行う必要があります。椎弓を切除して血腫を除去し、脊髄の圧迫を解除します。運動麻痺が生じてから手術までの時間が早いほど、症状の改善が期待できます。
脊髄硬膜動静脈瘻では、動脈と静脈のシャント部を遮断する必要があります。脳血管内治療部と連携し、血管内治療と外科的手術のどちらがいいかを患者さんに合わせて選択します。 当院のハイブリッド手術室では外科的手術を行いながら血管撮影をすることも可能です。


頚椎MRI
脊髄を腹側から圧迫する血腫を認めます

血管撮影による3D画像
頭蓋頚椎移行部に異常な血管を認めます

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脊椎脊髄外傷

何らかの外力が加わり、脊椎や脊髄が損傷する状態です。脊椎の骨折や靭帯の損傷が生じれば脊椎が不安定になりますし、脊髄が損傷すると四肢の感覚障害や運動麻痺などを呈することとなります。
以下に代表的な脊椎脊髄外傷をご紹介します。

・中心性脊髄損傷
下肢に比べ上肢の感覚障害や運動麻痺が強い、不全四肢麻痺を呈する脊髄損傷です。もともと変形性頚椎症や後靭帯骨化症などによって頚椎の脊柱管が狭くなっていた人が、頚椎を過進展した際などに起こります。症状としては下肢よりも上肢に強い感覚障害や運動麻痺が特徴的です。 定まった治療方法はありませんが、受傷後に運動麻痺が増悪する場合や、画像上脊髄の圧迫が強い場合などには手術が必要になります。

・圧迫骨折
転倒などの外力が加わった場合に、脊椎の中の椎体という部分が上下に押しつぶされるようにして変形してしまう骨折です。若い人でも生じますが、最近では骨粗鬆症のご高齢の方に多くみられます。
転倒後から続く腰背部痛が特徴で、特に座位や立位で痛みが増強します。
特にご高齢の方では、レントゲンやCTでは古い圧迫骨折が複数認められる場合も多く、急性期の圧迫骨折を見つけるためにはMRIが必要となることもございます。
安静や内服加療を数ヶ月行えば改善することが多いですが、それでも痛みが続く場合や、つぶれた椎体により脊椎が変形してしまうような場合には手術が必要です。
手術には後方からスクリューを挿入して行う後方固定術や、圧迫骨折を起こした椎体にセメントを注入して脊椎を固める経皮椎体形成術などの方法があります。


胸腰椎MRI
左の画像では黒く、右の画像では白くなっている椎体が圧迫骨折を起こした椎体です


胸腰椎術前CT






術中透視画像
骨折した椎体内でバルーンを膨らませ、その中にセメントを注入します


胸腰椎術後CT





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